ニューヨークでは毎年12月に入ると、様々な業種や職種の人たちのホリデー・パーティーがいろいろな場所で行われるため、一年のうちで最もDJの需要が高まる。
私も渡米から丸8年、アメリカでDJとしてアーティスト・ビザを取得し、今月からはアメリカ滞在9年目となるが、当然ながらたくさんの友人や知り合いができた。とくに社交的な性格というわけではない私だが、日本人の得意な3つのこと
・クライアントからの連絡には即レス
・仕事の時間に絶対に遅れない
・与えられた仕事は責任を持ってきっちりとこなす
これらを8年間愚直に続けてきたおかげである程度の信頼を獲得し、人からの紹介などを通じて多方面からのプライベート・イベントなどの仕事(DJとして選曲しプレイすること)もいろいろな方々からいただいている。
ウォール街のリアルエステート業界のプライベートパーティー
そんななかで、昨夜はまた一風変わったパーティー「ウォール街のリアルエステート業界のプライベートパーティー」にお呼ばれしてプレイしてきたので、その様子をここでシェアしてみようと思う。なかなかこういう機会でプレイするDJもあまりいないと思うので、この貴重な経験に興味のある方はぜひ読み進めていただけたらと思う!
ウォール街
ウォール・ストリートと言うと、ニューヨークという街に長いこと住んでいると無数にある大きなストリートの中のひとつ、という認識になってしまいがちなのだが、世界規模で見ると「証券取引所や銀行・商社が集まる世界金融の中心地」というすごい場所である。
仕事をいただいたいきさつ
約1ヶ月前に古くからの友人であるアメリカ人のO氏からの突然かつ手短な電話でこの仕事をいただいた時点では、日時と場所、それからプライベート・パーティーであることは知らされたのだが、一体どんな志向のそれなのかは知らされていなかった。「とりあえずカレンダーに入れておいてくれ!じゃあまた日にちが近くなったら連絡する」こういった話はニューヨークではよくあること。(笑)
ミーティング
日にちも近づきO氏からの再度の連絡があり、「一度会って4時間分のプレイリストを作ろう」ということだった。私は長いことこの仕事をしているので、「そちらでリストを作ってEメールで送ってくれれば当日までに用意しておくよ」というかんじで返したのだが、どうやら会ってこちらの意見も取り入れながら作りたいらしく、「うちに来てくれないか?」とのこと。
O氏はかつてはウォール・ストリートの近くに住んでいたのだが、今年結婚し子供も生まれニュージャージー州に引っ越したため、「勘弁してくれ、クイーンズからニュージャージーは遠すぎるし、行き方も忘れてしまった」と伝えると、「じゃあマンハッタン内でWI-FIがあるところで会おう」とのこと。
WI-FIがあるカフェなどいくらでもある、こういうことはお人好しにならず気の進まないことはハッキリと断るのがアメリカで健康的な人付き合いをするコツでもある。(笑)ということで、私の自宅からも電車一本で行けるミッドタウンの某ホテルで水曜日に会うことで合意し、約1時間程でだいたいのリストを作った。時短に成功した。
当日
当日の朝、O氏から「準備は出来てるか?5時に迎えに行くからアドレスを送ってくれ」とのテキストメッセージがきた。土曜日ということで私は昼間にブランチタイムのDJの仕事があり、5時にその場所まで迎えに来てくれるというので、すぐにアドレスを送りその気になっていたのだが、仕事も終盤に差しかかった4時頃に「遅くなりそうだから現地で6時に会おう」とのことだった。こういった話はニューヨークではよくあること。話は半分くらいで受け止めるのがちょうどいい。(笑)
電車で向かっても30分程度で迎える距離だったので、「OK」とだけ返信しゆとりをもって次なる仕事場へ移動。恒例のクリスマスツリーのところで寄り道をしながら会場に到着。入り口のセキュリティーの方に「プライベート・イベントでDJをしにここへ来た」と伝えると、「上の階まで案内します」と言われあまりの対応の良さに肩透かしを食らった気分だった。というのも、ニューヨークのセキュリティーの人間はだいたいぶっきら棒で「だれ?何しに来たって?身分証は?そこのエレベーターで2階、出たら左だ」というようなパターンが多いので、「上の階まで案内します」と言われるとビックリしてしまうのも無理なない。(笑)
セッティング
2階の会場へ案内されるとパーティーの飾り付けがなされていて、配膳の方たちがテーブルなどのセッティングをしているところだった。
一通り挨拶を済ませたところで、天井の無数の紐付きバルーンがライトの熱でいくつも割れてその度に「バンっ」と音がするハプニングがあり、ライトを避けるようにバルーンを移動させていた。(笑)
クリスマスツリー
クリスマスツリーも2つ。こういう飾り付けはホリデー気分を1オクターブ上げてくれる⤴️
DJブース
もちろんプライベート・パーティーなので、自分たちが持ち込んだ機材をセッティングし、この時点でクライアントがリアルエステート業界の方々だということを知らされる。そうとは知らずかなりカジュアルな恰好で行ったので、自分だけが浮いていたことは否めない。(笑)こういった場面では、カジュアルな中でも黒ベースで臨めば浮かずに済むので覚えておくといいかも。ニューヨークの冬服は、とにかく黒で間違いない。長く住んでいる人ほど黒い服が増えていくのはニューヨークという街のせいだろうか。
重鎮の方々もいるであろう年齢層やや高めのフォーマルなパーティー。スピーチなども交えながら宴は盛り上がっていく。DJをしながらなんとなく、ドラマ「ゴシップガール」などにこんなシーン出てきそうだなぁと思いながら、本当にニューヨーカーはパーティーが好きだなとつくづく。年齢など関係なしに踊る、踊る。上手い下手など関係なく楽しんだもん勝ち的なところが楽しい。
おわりに
というわけで、今回は普段なかなかお目にかかることができないような、NYウォール街のリアルエステート業界のプライベートパーティーでのDJの様子を差し支えない程度でシェアしてみた。
ニューヨークの曲の流行りなどについて興味がある方は、こちらの過去記事も合わせてご覧いただければ参考になるかと思う!
それではまた次回!!!リアルなニューヨーク生活は続く!!